私の和也くん。17

思案にくれている和也の部屋にガイが遊びに来たわ。

和也、いいかな?

少し照れながらガイは和也の部屋のドアの前に立っているわ。

いいよ。

和也は穏やかに微笑んで、ガイを迎え入れたわ。ガイは嬉しそうに中に入って、自分が羽交い締めをした和也の腕を心配するわ。

大丈夫?筋を痛めたりしてない?

大丈夫だ。少し痛かったけど、ガイは絞め技が上手いから、明日には残らないよ。そうだろう?

和也は笑って、開いていたシェークスピアの本を閉じようとしたわ。すると、ガイがその本に興味を持つわ。それは短いフランス語で愛の言葉がかかれていたから。

ママからのクリスマスプレゼント?

ガイは、和也も早くに母親を亡くしたことを思い出して、悲しそうに目を細めたわ。

いや、サンジョルディのお祝いさ。日本でも、それほど有名ではないけど、本の日として祝うんだよ。

和也は懐かしそうに本の表紙を触ったわ。和也のママも本屋でサンジョルディの話を聞いて、衝動買いをした程度だけれど、和也に本を読んで欲しかったのね。

4月23日ああ聖ジョージ。それなら、俺も持ってるよ本じゃないけれど。

ガイは、屈託なく笑って胸からペンダントを出してきたわ。

竜を退治するゲオルギウス。

和也はそれを見て驚いて、ガイを見たわ。

ああ、これ、これと同じデザインのペンダントを、俺も美女丸にあげたことがある!

和也が懐かしそうにガイのペンダントを手にしながら見ていると、ガイは呆れたように苦笑したわ。

和也それは違うよ。日本人の君には、同じに見えても、それはないよ。これは13世紀あたりの品物で、家に代伝わるものだからね。

ガイはペンダントを胸にしまうわ。でも、和也は納得できてないわ。

シャルルと付き合い長い和也は、洞察力も鍛えられているし、完全とは言わないまでも、普通の人より記憶力が良いわ。

あれは、絶対同じものよ。そんな不満げな和也にガイは説明を始めたわ。

これは騎士団の団員の品物で、創始以来の会員だけしか持っていないんだよ。それに、デザインが似ていても、中身は真似できないんだ。

ガイはそこで自慢げに和也を見たわ。そして、もったいをつけてから、こう続けたの。

このペンダントは、あのキングアーサーのエクスカリバーで作られているんだよ。

それを聞いて、和也は苦笑するわ。だって、アーサー王の伝説なんて、ファンタジーの世界の話。実在なんて

あれ?

和也は、何か懐かしい気持ちにかられるわ。

遠い昔、マリナや皆と、そんなゲームをしたような?

ああ、和也くん。アナタは知っているの。

あってもいるわ

キャメロットで(o)/

そう、これから謎の騎士団に向かう運命の和也。

来たのは、カークでなくて、ガイで正解なのよ

だって、何度も書いているけれど、騎士団の創設由緒は、大概がアーサー王の伝説に基づいていて、イギリスのお話よ。

ついでに、テンプル騎士団の残党は、イギリスのスチュワート家と関わりが深いんですもの。

由緒正しい、英国貴族のガイがいるから、ドイツの秘密結社とだって、平和に語り合えたのよ

ああ。話が繋がるのよね

先生は、どうしたかったのかな?

しかし、キャメロット懐かしいなぁ

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